こちらは「小説の部屋」です。
ほとんどミステリ系です(^^;)


!!!注意!!!
「書評」などという立派なものは私には無理でして、
ただ「片っ端から好きな本(作家で集める傾向が強いので1作家1作)を
ネタバレしないように感想」と言った、ただの自己満足ページです。
その上、ネタバレを防止したのですが、しきれず
ネタバレを注意したので何を言いたいのかわからず・・・
そんな、なんとも消化不良を起こしそうなページです(汗)
ですので、このページを読み「意味わからん!何が言いたい!?」と
原作を読んでくださる方が1人でも増えてくだされば良いなーと思います。
(プラス思考で!!(・・・駄目すぎ))
それと、順不同で思いついた順に更新して行きますので
”や”行の後に急に”あ”行の作家が更新されることも・・・
(本棚の手前から(取りやすいものから)載せていくことも(汗))

それでも「よろしい!」と言ってくださる方、それではどうぞvv
(注意書きが長くて申し訳ございませんでした!)


ただいまの入荷数 05 冊。



■あ行■   ■か行■   ■さ行■   ■た行■   ■な行■
■は行■   ■ま行■   ■や行■   ■ら行■   ■わ行■


 
「双頭の悪魔」■そうとうのあくま。ありすがわありす。■有栖川有栖

東京創元社

         <あらすじ>
         前回の事件(孤島パズル)で心の傷を負ったマリアが旅先で、他人を一切寄せつけず奥深い山で
         外界と隔離されたように暮らす、芸術家達が創作に没頭する村”木更村”に迷い込む。
         そしてそのまま戻らないマリアを心配した父から話を聞いた英都大学推理研の仲間達は、彼女を
         連れ戻しに大雨の中、木更村への潜入を図る。江神はマリアと無事に再会し、接触に成功するが
         ほどなくして橋が濁流に呑まれて交通が途絶。川を挟んで両側に分断された木更村の
         江神・マリアと夏森村に残されたアリス達、やがて2つの村でそれぞれ殺人事件が起きる。
         外界から断絶された木更村と夏森村、それぞれの村で起きた2つの事件は繋がりがあるのか?
         それぞれの真相究明が始まる…。


         <感想>
         代表的な2つのシリーズ”学生シリーズ””作家シリーズ”の”学生シリーズ”になる「双頭の悪魔」が
         私のイチオシですv両シリーズとも好きですが、どちらかというと物語的には学生シリーズが好きです。
         その中でもこれは別格!2つの異なる場所で事件が起こるのですが、当然その事件にはつながりが・・・
         なんとなくゲームにすると面白いイメージがしました。私の中ではミステリは”パズル”と”ゲーム”の
         2タイプがありまして、パズルは物語として客観的に見れる感じ、ゲームは参加型なんです(これは
         当然私個人の考え方ですよ!)その、どちらかというとゲームなイメージを持たせる作品でした。
         (ちなみに”作家シリーズ”は私の中では”パズル”なイメージです)ただ、この作品はシリーズ3作目
         ということもありまして、やはり前2作を読んだ方が物語に入りやすいかと思います(この作品に限らず
         どの作品にも言えることですが)

 


 
「異邦の騎士」■いほうのきし。しまだそうじ。■島田 荘司

講談社&原書房

         <あらすじ>
         ベンチの上で目覚めた男は記憶を失っていた。自分が誰かもわからない、ここが何処かも
         わからない。そんな過去を全て失った男の前に1人の女性・良子が現れる。彼女との幸せな
         生活のなかで浮かび上がる失われた過去。その過去に男は戦慄する。「俺は愛する妻と
         子供を殺した男なのかもしれない」記憶喪失の男の真実とは・・・?
         名探偵・御手洗潔最初の事件。


         <感想>
         学生の頃、初めて読んだ島田作品の「占星術殺人事件」も捨てがたいのですが、今回は私の
         ”好きな”本と言うことでこちらで(”ミステリ”というカテゴリなら「占星術殺人事件」を選びますが)
         仰々しいトリックなどはないのですが、物語の進み方、人と人の心がとても切なくて泣けます。
         (実際に私は泣きました(苦笑))「ミステリを読む」という雰囲気からは少し外れるかもしれませんが
         とても哀しく、美しい印象を覚えたお話です。そしてこのシリーズ(御手洗シリーズ)を1作でも
         読んだことのある方は「おお!」と思うことが最後に出てきます(苦笑)

 


 
「十字屋敷のピエロ」■じゅうじやしきのぴえろ。ひがしのけいご。■東野 圭吾

講談社

         <あらすじ>
         竹宮産業の女社長の不可解な自殺がきっかけのように十字屋敷で次々と人が<死んで行く。
         現場に残された痕跡からでは内部犯とも外部犯とも断定できずに捜査は混迷を深めて行く。
         事件を唯一目撃していたのは、女社長が自殺する直前に購入した”不幸を呼ぶピエロ”だった。
         「僕はピエロの人形だ。人形だから動けない。しゃべることもできない。殺人者は安心して
         僕の前で凶行を繰り返す。もし、その僕があなたにだけ、目撃したことを語れるならば・・・
         しかもドンデン返しがあって真犯人がいる」物言わぬピエロが殺人事件の真相を語り出す・・・。


         <感想>
         タイトル・あらすじ通り、十字屋敷で起った殺人事件を物言わぬピエロが語ってくれるのですが、
         人間以外の視点というところでまず興味を持ちました。本来、私の読む推理物は人間同士の色々な
         心の葛藤があるのですが、やはり語り手寄りに読んでしまうのです。が、この小説は語り手が
         淡々と事実を語っていくので自分自身のイメージというか。普通に読める小説でした。最後の最後で
         わかる真実とかも中々面白かったです。私の好む本の中では少し異質かもしれません(トリックは
         勿論なんですが、人間模様に興味を惹かれることが多いので)何かアニメとか漫画のイメージ
         (良い意味でです)さらりと読める感じでした。

 


 
「迷路の花嫁」■めいろのはなよめ。よこみぞせいし。■横溝 正史

角川書店

         <あらすじ>
         かけ出し小説家・松原浩三は暗い夜の町を散策中、偶然見かけた若い女性の落とした血まみれの
         レースの手袋に不審を抱き、後を追いかける。すると女性の姿は消え、変わりに現れた男が
         「人殺し・・・助けて・・・」とそんな声を聞いたという。途中で出会ったパトロール中の警官と共に
         声の聞こえた家に踏み込み、凄惨な光景を目にする。無数のむごたらしい切り傷から
         幾筋かわからぬ血の川を流し、白い肌を真っ赤に染めた女性の全裸死体。その周りで何匹もの猫が
         口や手を真っ赤に染めて、無邪気に戯れていた。一体誰が?動機は?彼の出会った女性は一体・・・?
         等々力警部は金田一と共に捜査に乗り出し、被害者を取り囲む不思議な人間像が浮かび上がる・・・。


         <感想>
         有名すぎる程、有名な「金田一耕助シリーズ」にしては少し異色?なイメージもある「迷路の花嫁」が
         私的にイチオシです!「本陣殺人事件」も大好きなのですが、僅差でこっちかな?といった感じです。
         この話はラストがとても好きです!ラストの彼の言葉がすごく好きなんです。そのセリフがあって
         「本陣殺人事件」に勝ってるといった感じです(”私的に”です。きっと他の方は、そこをそんなに
         力説しないかも・・・)ミステリはもちろん好きなのですが、ミステリだとランクが付けにくく・・・
         (私が読むものは、ほとんど、全てと言ってよい程、ミステリだらけなので(汗))そうなると
         ”ミステリ”という言葉以外に私が選ぶ基準は”美しさ”でして。これも人により感じ方などが
         全く違うとは思うのですが、私の”美しい”にピタリとはまるお話でした。詳しい感想を載せてしまうと
         どうしてもネタバレになってしまうので、書くことが出来ないのですが、「悲しい幸せな恋の話」を
         読みたい方には良いのではないかと(ネタバレになってしまうかなぁ?この書き方(汗))

 
「最後の惨劇」■さいごのさんげき。よしむらたつや。■吉村 達也

徳間書店

         <あらすじ>
         <四つの村から神が来る/花咲、鳥啼、風吹、月影/『四神』たちの祟りなり/我、秘密を
         知り過ぎたり>10年前に謎の首吊り自殺を遂げた父・耕之介が残したメッセージが
         推理作家・朝比奈耕作を不可解な事件へと導く。郷土史家の父が30年前に訪れた鳥取県の
         山深き寒村”花咲村”。舞散る桜の中、伝説が蘇り、父の影を追い求める朝比奈を襲う。
         花、鳥、風、月、そして最後。5つの惨劇が始まる・・・(【花咲村の惨劇】)


         <感想>
         お勧めは”惨劇五部作”のラスト、「最後の惨劇」です。やはりこれが一番好きです!が、
         あえてあらすじは”惨劇五部作”の第一作を載せました。 それは一作目から読まないと意味が
         わからないと思うので。是非「最後の惨劇」へ行く為に前の四作を読んでいただきたい!
         合わせて1つの物語なので正確にはこれは”一冊”ではないのですが。(私的に「(これ以前の)
         ”朝比奈シリーズ”を全部読むと、より一層」なので、冊数としてはもっと多いですが(苦笑))
         でも全体を考えると、やはりこれが好きです。なんというか・・・これも私の中の”美しい”です。
         あらすじ通り、五部作の四作は”花鳥風月”が一字づつ付く村が出てきて、その村で起きた事件を
         追いながら”花鳥風月”の順に行くと1つの答えに近づき、その答えが「最後の惨劇」で解かれる、
         という吉村氏らしいパズルのようなお話でした。”最後”は”最初”に戻り、花の情景もとても美しく
         この作品で吉村ファンになりました。
         
         次点は「邪宗門の惨劇」!これは「最後の惨劇」と並ぶくらい好きです!(これまた僅差です!)
         ただ、読んだ時期が中学校の教育実習直前だったので、とても怖かった思い出が・・・(苦笑)